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今,モデラーは会話なり文の中なりでわざわざ「分岐器」なぞとは云わないですよね。ポイント,それでイイわけです。日本語としてのポイントは分岐器と同意語になってますから。でも今回,あえてターナウト(分岐器)と書いたのは,これから作るレイアウトにはポイントでない分岐器も使うことになるからで,ポイントと書いてしまっては伝えたい意味が通じなくなるからでして…。 ポイントでないのが何かと云えば,それはスタブ・スイッチ。 この両者の違いは,ポイント方式は御案内のように分岐させるため左右に動く2本のレールは先を尖らせてあり,そこがレール内側に密着して方向を決めるわけですが,スタブ方式の左右に動く2本のレールの先はスパッと断ち切った形になっていて,その先端と位置が揃ったレールの方向に分岐するようになっているわけです。 文字で書くより現物の方が判りやすいでしょうから,前のレイアウトで作ったスタブの写真をご覧いただきましょう。(↓クリックで拡大) 2本上下に並んだPC(プリント基板)枕木の奥の方につけたレールが左右に動いて,手前に並んだ4本のレール(2組の線路と云う方が正しいのですが)をどちらかに揃えて分岐方向を決めるということです。2枚の写真を見比べれば動作は判るでしょう。 左右に動く2本のレールをTongレールと云います。食品を掴むのに使うトングのTongですけど,本来の意味は火箸(ただこれは通常2本で使うから複数形のTongs)。ポイント方式を上から見たら「ハ」の字に広げた火箸のようだからそう呼ばれてるんでしょう。スタブでは「ハ」の字でなく平行になってますが,マ,それ以上追求するのはやめておきます。 名前の由来は火箸ですが,脚を広げた格好にも見えることからでしょうか,分岐を決める個所はToe(トウ=爪先)と呼ばれます。ポイント方式では尖った先端部,スタブ方式では断ち切られた4本のレールの並んだ部分ですね。 同様にHeel(ヒール=かかと)と呼ばれる部分もあります。トングレールの動く支点のことで,ポイント式ではトウとフログの中間,模型では多くの場合ジョイナーになってるところです。スタブ式では写真の上方,枕木の長さが短くなったところから3本目あたりになります。 ポイント式トングレールの尖った先端部をPoint(或いはPoint Blades)と呼ぶので,Point=尖端からこの方式を「尖端分岐器」と云います。スタブ式は先端部を切り株=Stubのように断ち切ってあり,尖っていないので「鈍端分岐器」と云います。たまに「鈍端ポイント」と云う人がいますが,分岐器=ポイントという意味で使ってると判るから黙って聞いていますけど,言葉としては珍妙ですね。 さて,ここまで説明するのにポイント式とスタブ式と書いてきました。式を外してポイントとスタブでも,もう判ってもらえるでしょうから,今後このブログでは簡単にそう呼ぶようにしようと思います。が,場合によっては,上の黄文字の部分のようにスタブ・スイッチと書きます。 かといって「このレイアウトのスイッチはポイントとスタブの2種類です」のように分岐器そのものをスイッチと書くのはどうかな,と思いますよね。 スイッチは電気の切替などに使うスライド・スイッチやトグル・スイッチ,或いはブロック・スイッチなどの制御用と混同されかねないので,日本の鉄道模型用語では分岐器を表す意味では使ってきませんでした。これは尊重したいところです。 でも「男は黙って分岐器!」と云い切るのも気が引けます。 明治の先人が,英語の正しい表記であるTurnout Switch(ターナウト・スイッチ)の訳語として,Turnout=待避線とSwitch=転轍(器)から「分岐器」という言葉を編み出したのですが,こう訳した苦心の程が偲ばれます。アメリカの鉄道模型誌ではターナウトやスイッチが普通ですけど,スイッチは前述のように使いたくない。かといって「ターナウト・スイッチ」なんて書くのは長ったらしくて小うるさい感じ。 そこで本ブログでは「ターナウト」と呼ぶことにします。ターンアウトの方が判りやすそうだけど個人的にそう書くのは好きでないので「ターナウト」でいきます。 ならばスタブ・スイッチじゃなくてスタブ・ターナウトだろうと云われそうですが,そのへんのツッコミは無視してまとめると,ここでは, ・分岐器そのもの=ターンナウト ・いわゆるポイント(尖端分岐器)=ポイント ・鈍端分岐器=スタブ(場合によってはスタブ・スイッチ) と表記していくことにしますので,お含み置きくださいませ。 今は尖端分岐器ばかりですからターナウトのことをポイントと呼ぶのが当たり前ですが,スタブ・スイッチも使う身としては,そっちはポイントと呼べないから,この話を始めた次第。 付記しておくと,ポイントの方は英語でもPOINTSで意味は通じます。ただし尖端レールは2本ですから必ず複数形の「ポインツ」ですけど。 面倒くさい話はこれくらいにして,まだ語りたいところのあるスタブやポイントに関する実物の話や,それをどう作るかという模型の話は次の機会にいたしましょう。 ということで,今回はこれまで。 Taddie |
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40年ほど前にHOn3のレイアウトセクションを手掛けたことがあるんですが、分岐はすべてスタブでした。線路のハンドスパイクまでは終わったのですが、当時はthrow bar(?)に使えるようなPC板もなく、あえなく頓挫。未完のまま10年ほど前に知人に貰われていきましたが、その後どうなったのやら?・・・。 |
railtruck 2010/02/01 20:47 |
昨年お亡くなりになったRuss SimpsonさんのところからHOn3とSn3のプラ製スタブ用スロウバーが出てたんですが,40年前にはなかったでしょうね。 |
Taddie 2010/02/02 10:24 |
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